6月23日の前に

長谷川泰子

 

 相談室でいろいろな出来事が次々起きた。良いこともあればあまり良くないこともある。ただ、どれも普段はそんなには起こらないような類の事ばかりだ。

 良くないことと言っても、例えば先日のカーテン事件(間違いの意味 参照)のようなことで、傍から見ればささいなことかもしれない。しかしちょっとしたことでも自分たちの相談室に関わることだと思うと、どうしても一つ一つの対応に力が入る。立て続けにあれこれあると、さすがにこちらも足元が揺らぐような感覚になった。

 そんな中、今日、ふと面接室の中に立ち部屋の中を見渡してみたのだ。箱庭が置かれ、新しいカーテンがかかり、ずっと前から使われている椅子や机がある部屋である。そして、私がこの相談室を引き継いだのだと改めて思った。この相談室でずっと仕事をしてきた。そして2年前に私がこの相談室の室長になったのだ。そう思ったら、なんだか急に力が湧いてきたのである。自分でも不思議だった。時にはびっくりするような出来事もあるけれど、何も怖くはないだろう、ここを引き継いだ者として、堂々と対応すればいい、そんな考えが浮かんだのである。

 

 2年たち、やっと大きな覚悟を決めたのかもしれない。そう思うと、ここ最近の面倒な出来事に対しても、こうやって新たな思いを抱かせてくれたものとして感謝したいような気持にもなった。

 6月23日は前室長の西村先生の三回忌である。その前にこういう気持ちにたどり着けて良かったと思っている。

 

 

 

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