私は高齢者になった

 私は高齢者になった。

 運転免許の書き換えが迫っている。高齢者の講習を受けなければならない。先日教習所から電話がかかってきて、あなたはまだ74歳だから認知症のテストは受けなくて良いので予約を変更してくださいと言われた。高齢者と言っても認知症を心配される段階ではないことがわかった。

 高齢者というと、高齢者臭という嫌なものがある。ある人に言わせると50代でもあるらしい。体臭を洗い落とす石鹸が売れていますという広告が大きく出ていたので、それだけ気を使っている人がいるのだと思った。老人特有の体臭というと私もあるわけだから気になるが自分では自覚がないので配慮のしようがない。

心理面接をしていてあるとき、私は年配者だからこれくらいのことは年配者としてはっきり言ってよいのだと思うようになった。私の経験から言うとこう言えるとはっきり意見することができる。これは痛快である。「私の経験では」と注釈がついているところがいい。

 精神分析からもユング心理学からも自由になった。