堂々と悩む

長谷川泰子

 

 普段はあまり、というかほとんどテレビは見ないのですが、今のNHK大河ドラマは出演している役者の人に興味もあって最初から見ています。昨日は主役の小栗旬さんについてのドキュメンタリー番組があり、これも見てみました。やはり大河ドラマで1年間主役をやる人というのは、目に見えないところでも相当な努力をしていると知り、ここまでやるのかとびっくりしました。

 印象的だったのは、彼がいつも悩んでどうしたらいいのか考えつづけているように見えたことです。悩むというのは、前に進むための重要な要素だと改めて考えました。現状に満足できない、疑問がある、そしてそういった現状への違和感をごまかさずに直視するからこそ、これでいいのかと悩むのであって、悩むからこそ今のところから抜け出して別の世界へと進んでいくことができるのではないか、悩みは一つの原動力となる、そんなふうにも思いました。

 

 悩むことを恐れない、これでいいのかと違和感を持つことを怖がらない、悩んでいるのも違和感を持っているのも自分です。そういう自分に目をつぶらず、素直に認めて堂々と悩んだらいいのではないか。もちろん、悩むことを恐れ不安に思っているのも自分で、それも否定することなく素直に認めてしまえばいい、別にかっこつけることもない、認めたら認めたで、そこから前に進めるのではないか、新しい何かがみえるのではないか、そんなことも考えました。

 

 

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