私の箱庭

9月23,24日ソウルで開かれた韓国発達支援学会に参加し、この学会の他の会員同様に自分の箱庭シリーズを発表しました。昨年は事例も発表して、韓国発達支援学会の箱庭療法士の資格要件を満たしたので、この学会の箱庭療法士の認定書を頂きました。これから日本でも箱庭療法士を育てていきたいと思うので、みなさんに是非とも自分で箱庭を何回も作ってもらい、それを仲間内で公開して相互理解を深め、その課題遂行によって人々に箱庭療法を勧めていく力を養って頂きたいと思います。

そこで手始めに私の箱庭の一つをここに示します。
クライアントの箱庭を学会で発表する人はいますが、自分の箱庭を公にする人はめったにいません。今までに自分の箱庭を公に発表した人は三木アヤさん(『自己への道』)、滝口俊子さん(『夢との対話』)、最相葉月さん(『セラピスト』)、男性では弘中正美さん(『遊戯療法と箱庭療法をめぐって』)くらいです。この他にもあるかもしれません。四人のうち三人は女性です。女性は男性より開放的です。
昔々ソウルで箱庭を作る会が行われ、午前中八人位の人が箱庭を作り、その作品を一つ一つ、この方はこういう人で心理的にこのようなところが表現されていると皆の前で解説しました。それは録画されたので今でも何処かに残っているかもしれません。見ている人は私の解釈を興味津々で聴いていました。午後になると我先に箱庭を作りが始まったので、私の箱庭解説が興味深い占いのように関心を持たれたことがわかり、びっくりしました。女の人は人前で自分を解放することが男性よりも容易にできます。
先にあげた方々の箱庭には現在当面している課題が、私から見ると、出ているのですが、ご本人はその点について明らかにされていません。私はソウルで自分の箱庭を提示したとき自分が当面している課題について主に話をしました。流石に色々な想いが出てきて話は思うようにまとまりませんでした。私の本当の問題が出てきて混乱したのだと思います。
それは外的なものと内的なものと二つありました。そういう現在、あるいはずっと以前からある人生の課題が箱庭には出てくるので、自分の箱庭を見せるのは知っている人の前でも恥ずかしく抵抗があります。しかし、最近、カウンセラーは、専門家という白衣を着て自分を隠すのでなく、自分らしい姿で相談にきた人に自分を見せるべきだという考えに変わって来ました。相手が自分をさらけ出すので自分もさらけ出すべきだ、そこから本当の話し合いが始まると私は考えるようになりました。それを対話的心理療法と読んでいます。
そこで私はソウルで公開した箱庭の一つをブログに載せることにしました。本当は仲間内だけで開示したいのですが、臨床心理士の自己開示を促すために私の一部を公開することにしたのです。
みなさんは私のこの箱庭を見てどのように考えらますか、私の当面している課題は何でしょうか、課題に取り組むための問題点は何でしょうか、感想はいかがですか?ブログの読者のみなさん、是非とも感想やご意見をお寄せください。お待ちしています。

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