昨年の成果

 

 昨年の成果は、私のクライアントの人たちが良縁に結ばれたということです。入籍、披露宴などは様々ですが、二人の生活をしっかりと歩み始めた人たちが4人ありました。結婚を視野に入れて付き合い始め、安心して成り行きを見守ることのできる人も入れると7人、そして今年の良い出会いを目指して円満に別れた人が一人でした。

 夫が定年退職した後毎日家にいるようになり、自分のパートの仕事も高齢になっていずれできなくなると家の中で二人だけの生活になり、その二人だけの生活が耐えられそうにないと相談に見えた方があった。その方も一応心の整理がついて何とかやって行こうという決心をされ、円満な老後の生活が見えてきました。このような老後の結婚の修復も入れるとさらに増えることになります。

 ダンケのスタッフも昨年3人が出産しました。一昨年の暮れからも含めると4人です。今年は本当に目出度い年になりました。

 こんな目出度いことは、ダンケ始まって以来初めてのことです。

 暮れに手帳を振り返って見ていたら、なんと2月第4週の初めに「出会いを良くするカウンセリング」という書き込みをしていました(※現在、このブログの原稿は見つかっていません)。それが実現していたのです。

ずっと以前から私は、精神病はおろか神経症も治すことはできない、普通の人のカウンセリングしかできないと思っていました。昨年の結果を見ると精々良い出会いを進めるくらいのところです。

 良い出会いをすると、良い恋人もでき幸せなカップルになるかもしれません。良い出会いで商売が開け、繁盛するかもしれない。長年私にカウンセリングを受けてきた一人の男性は、個人商店で量販店に押されながらもデータバンクも驚く業績を上げ、目出度く何とか二人の生活ができる相手に出会ったのです。

 みんなそれぞれ失恋や破談や離婚を経験した人たちでしたが、良い出会いをして共に生きる喜びをつかんでくれたのはうれしいことでした。

 ある女性のカウンセリングでは、箱庭と夢のシリーズがあったので、許可を得て結婚に至る箱庭と夢のシリーズをソウルの研究会で見てもらいました。聞き手が良かったせいか気づくところがたくさんあって、私にとっては自分の仕事を振り返る良い機会になりました。一つだけ挙げると、最後の箱庭で右上の方に海が開け、結婚して家に落ち着く方向でなく、世の中に出立していくような世界観が出て来ていたのです。

これに対して、ソウルの若いカウンセラーから、私が事例を結婚への過程として発表したのに、この箱庭からは結婚への気持ち見えないという意見が出ました。日本ではこのような批判的な意見が積極的に出ることないので、それも驚きでしたが、ソウルでもそして日本でも始まっている若い世代の自立的結婚観がすでに30代の人に始まっていることを認識させられました。

 この幸せなカップルは、両親の許しを得た後、披露宴も入籍も未定のまま、新しいアパートを借りて生活を始めたのです。お二人のご両親は古い仕来りの文化に育った方々ですから、その古い文化から考えると結婚式も披露宴もせず、また、家を出るときの儀式もせず、いきなり二人の生活を始めるというのですから驚きです。二人はしばらくそれぞれに自分のしたいことをして幸せに暮らすことが良いと考えていました。

 面白いことに韓国にもこれと同じ考えの人がすでにいました。子どもはあまり好きではないからできなくてもいい、二人がそれぞれに自分のしたいことをして幸せに暮らせたら良いという人生哲学です。少子化以前の、女性主導の新しい生活観が韓国にも日本にも始まっていたのです。二人で生活するけれど子どもは未定であるというのは新しい結婚観ではないでしょうか。日本の大臣には女性は子どもを産むものだという考えの人がありますが、それはもう通用しないのです。

 このように二人のしっかりした出会いと話し合いがあれば、子どもを産むかどうかも二人で話し合い、嫁姑の諍いも、親子の対立もなくて済むのではないかと思いました。

 私はコンプレックスの解消など高等なカウンセリングは到底できないかもしれないけれど、良い出会いをして人生を切り開いていくカウンセリングはできるのではないかと思いながら年の瀬を過ごしました。

 今年はどんなことがおこるでしょうか、楽しみです。

 

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