本日笠原臨床セミナーの最終日であった。今日も1時から4時半までの間に3事例を見ていただいた。毎回このようであったから、全部で18人が事例を出して検討していただいたのである。これまでの心理臨床の事例研究では考えられないことである。
大体心理臨床の研究会は1事例2~3時間かけて報告検討を行う。そのような長時間の事例研究に耐える資料を用意すると相当な労力が要る。このセミナーでは持ち時間は大体1時間で、初回面接とその後の経過を簡単に述べて検討するので、資料の作成が簡単である。簡単で、なお広い視野からのコメントがもらえるので、参加者も大いに視野を拡大させられることになる。このために積極的に事例発表がなされ、出席率もよかったと思う。
来年3月8日小倉先生の事例研究会では、西山クリニックの高橋蔵人さんが挑戦する。小倉先生のコメントは事例の根本の深みから治療的な出会いを考えさせられるところに特徴がある。笠原先生の切り込みが横の広がりであるとすれば、小倉先生の切込みはタテの切り込みである。
小倉先生には何度でも挑戦するとそれだけ鍛えられる。臨床心理士が自分を確立する場である。ご期待下さい。多数の皆さんのご参加を期待しています。多くの参加者があるほど冴えたものが出てくるし、参加者も学べるからです。