男の喧嘩女の喧嘩

 最近、また、喧嘩の仕方を考えることがあった。以前にも女の喧嘩について、女の喧嘩では和解ということはありえないことがあると書いた。お互いに言いたいことを言い尽くして何となく終わるのだ。その後は付き合うこともあれば付き合わないこともある。一般的には言いたいことを言い尽くすような関係はそう滅多にあるものではないからお互い大切にするのではないだろうか。

 

 ある夫婦が喧嘩をした。原因は夫の浮気である。援助交際に走ったのだ。何故そうしたか理由を聞くと奥さんも働いていて、仕事一点張りでセックスの相手をしてくれない、挙句の果ては布団と共に部屋を追い出されたという。

 寝室を追い出されるに当たってはまたそれなりの理由が奥さんの方にあったかもしれない。奥さんはまっすぐで潔癖な人だから夫の浮気を許すことは決してできなかっただろう。

 でも世の中には、珍しい夫婦もあって、夫が妻ともう一人の女性と共に暮らしていることがある。また、夫が何人もの女性と関係を持ち、彼女たちを養い、奥さんがその関係を取り仕切っているということもある。昔の大きな家では本宅の前におめかけさんの家が並び、女中頭という人が居て、その人たちのお世話をしていたのではなかろうか。

 戦後になって家が壊れ、核家族化して、昔のような一夫多妻的な家は形の上では壊れてしまったけれど、今も女性たちが許せない関係として続いている。

 核家族化した中ではセックスもその中で納めなければならない。夫婦の関係では出産があったり、子育てで苦労があったりするので、セックスの面で男は我慢を強いられる。我慢して当然である。一夫一婦制だから当然であると女性は考える。

 

 そこで性的な要求が満たされなくて援助交際に走ったのである。援助交際で性的な満足が得られたかというとそうではなく男がやるだけやって終わりだったという。お互いに満足できるものではなかった。次にクラブで女性と知り合い、ステディな関係になった。奥さんはこの関係を知り夫の非をとことん責め許さない。