週末に東京で行われた箱庭の会に講師として呼ばれて行ってきた。参加者が箱庭を作り、それに対してコメントする。講師というより、コメンテーターと言ったほうがいいのかもしれない。
箱庭を体験できるところは限られている。心理の仕事をしていている人でも箱庭を作る機会はなかなかないようだ。しかも作った箱庭へのコメントを聞く機会はほとんどない。今回の会に申し込んだ人はおそらく皆、どんな箱庭を作ろうかと意気込んで、また、どんなコメントが出てくるかと楽しみにして来るはずだ。そういう力の入った箱庭をいくつも見て、自分なりのコメントを言うためには相当なエネルギーが必要だ。参加者のパワーをきちんと受け止められるようにと、1ヶ月ぐらい前から私も定期的に箱庭を作り、気持ちを高めて準備をした。
当日の朝会場に向かう。名古屋から出て行くと、東京はどこもかしこも人がいっぱいでたじろいでしまう。特に駅は多くの人が目的地に向かって急ぎ足(ひょっとしたらそんなに急いでいないのかもしれないが、流れに乗れない私にはどうしても急ぎ足に見える)で、のろのろ歩いていると蹴り飛ばされそうな勢いを感じてしまう。慣れないところをなんとか歩き、間違いないように電車に乗るだけでかなり労力を使う。
会場に到着すると、すでに一番に作成した人の箱庭があった。他の参加者とも一緒に見て、皆の意見や感想も聞きながら私もコメントする。それを夕方まで続けた。ひとつひとつ、どの箱庭もその人らしさが感じられるもので興味深く、見ているこちらも力が入る。終わった時にはさすがにふらふらにはなったが、心地良い疲れで気分はとても良かった。会の雰囲気がとても良く、自分のペースで箱庭に向き合い、意見が言うことができるような空間だったと思う。そこで作られた箱庭を見ていろいろな人と話をすることで、元気を取り戻した気すらした。
朝から人ごみを目の当たりにし、何をしたわけでもないのにぐったりと疲れたが、良い雰囲気の中でたくさんの箱庭と向き合い、こころはかなり満たされたように思う。今回、東京で出会って話をした人からも、多くのパワーをもらった。人と関わることでストレスを感じることもあるが、人とのつながりで生きる力を得ることもあると実感した。
