出会いを支える

長谷川泰子

 

 いつの間にか12月である。

 例年のように干し柿を作ったり年賀状を用意したりと、それなりに年末のルーティンをこなしてはいるけれど、12月にしては暖かいのもあってあまり年末という感じもしていない。

 今年は本当にいろいろなことがあったけれど、仕事のこと、それも良かったことだけに話題を絞ると、いくつかの研究会・研修会を再開したり新たに始めたりできたことが大きな出来事だった。オンラインでなく、直接会って同じ雰囲気を共有しながら学ぶことができるようになってきたのは良い変化だ。

 「良い出会いをするために より良い自分らしい生活を見つけるために 自分自身とより深い出会いをするために」というフレーズをこのホームページに掲載している。このフレーズは前室長の西村洲衞男先生が相談室のパンフレットを作成する時に考えたものだが、この相談室の姿勢を示しているものだと思って大事にしている。

 カウンセリングは良い出会いを水面下で支えるものでもある。そこに関わる私たち臨床心理士もまた、良い出会いを重ねること、良い出会いを得られるような生き方をすることが重要なのではないか。研究会・研修会は学びの場でもあると同時に、私たちにとっては良い仲間と出会う大切な機会だと思っている。

 今年得られた出会いとそこでの体験をもとに、次の一歩をまた、と思いながら、年末の慌しい時期を過ごしている。

 

 

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